本日の記事は、クメール正月期間に3日間遺跡をご案内させていただいたお爺さんから学んだ3つのお話をご紹介します。
その方は、お一人でご旅行されており、古代遺跡がお好きな方でしたので、とことん遺跡巡りを堪能されてました。4月の猛暑の中、お爺さんとまず向かったのは、シェムリアップの代名詞でもあるアンコールワットです。
アンコールワットではクメール王朝の歴史から遺跡群の建築、壁面に描かれているヒンズー教の物語などを説明します。お爺さんはアンコールワットの第1回廊に施されている乳海攪拌という物語が気になったようです。

乳海攪拌の物語では、神々と阿修羅は不老不死の薬を作るため協力し、世界で最も高い山(ヒマラヤ)を海のかき混ぜる道具(棒)として使い、ワスキー(大蛇)を縄としてその山に巻き付け引き合い合いました。
しかし、かき混ぜる山(棒)がフラフラしていたので、ヴィシュヌ神は大亀に化身して、海の底に潜り、背中で山を支えました。そして、海をかき混ぜる仕事はなんと1000年間も続きました。
やがて海の中から天女、像、太陽、月など様々な創造物が生まれて来たという話があります。
どうやらこの物語は、村上隆さんが描いた世界的に有名な絵に似ているとのことで、しばらくの間じっくりと眺められていました。

また、漫画ワンピースの中で出てくる「暖水渦」は実はこの「乳海撹拌」から連想している可能性があるのではないかとも言われてたりするそうです!
そのほか、アンコールワットでは108にまつわる話でも盛り上がりました。同じ仏教だけに共通点も多いようですね!
2つ目のお話は、タプローム遺跡の大木です。
ここでお爺さんは、樹齢数百年の巨大な木と遺跡が共存している姿に驚かれていました。


そして、日本には屋久島に縄文杉という大木があり、タプローム遺跡の樹木に似ているよ!と教えてくれました。少し縄文杉について調べてみると、推定樹齢が2,170年~7,200年と知り、それらの写真からも貫禄が伝わってきました。逆に私の方が驚きを隠せませんでした!上には上があるものですね!
3つ目は、ベンメリア遺跡でのお話です。
遺跡の雰囲気が、本当に天空の城ラピュタにみたい!とお客さんが気に入っていただいたようです。


遺跡に描かれているラーマーヤナという物語では、主人公ラーマの妻の名はシーターという説明をしたら、お爺さんからは、天空の城ラピュタの主人公の名前はシータですよ!と教えてくれました。
もしかして、宮崎駿先生は本当にベンメリア遺跡をモデルしたかのではないか?という気になりました。真実はいかに?
今回の案内ではお爺さんから、日本のお話をたくさん聞けて、私自身も勉強になり楽しめました!
お爺さんが頼んだツアーはこちら!
1日日:アンコールワット・バンテアイスレイ遺跡ツアー
2日目:ベンメリアツアー・トンレサップクルージングツアー
3日目:アンコール遺跡群大回りツアー(特別アレンジツアー)